38歳。
乳がん、ステージ4。
右乳房、両腋窩リンパ節、左副腎、後腹膜、膵頭部体部、多発骨転移(脊椎、骨盤、頭蓋底、肋骨、大腿骨)
2021年5月の診断でした。
体はボロボロ、多発骨転移による背骨の圧迫骨折もあり、起き上がるのも、立つのもやっと。
5メートル先のトイレにたどり着くのも、地獄の苦しみでした。
「治りますか?」
病院の先生に聞いたところ、「この状態では難しい。乳がんステージ4は再発リスクも高く、この先も寛解の判断をすることはない」とのことでした。
余命宣告こそなかったものの、死ぬのかな、と感じました。
そこからは恐怖と絶望に苛まれる日々。
抗がん剤、放射線治療などの標準治療を受け、転移、再発を繰り返しながら、2度の入院もしました。
耐えがたい痛みと苦しみのなかで、
なぜわたしはこんな思いをしなければならないだろう?
何か悪いことをしただろうか?
なぜこんなにも苦しまなければならないのだろうか。
こんなことを何度も思いました。
現在も治療は続けていて、寛解の診断もありませんが、
CTやMRIに映るがんはほぼ消え、血液検査も問題なし、体調も良好といえる状態です。
体調が下向くと、今でもヒヤッとします。
この先も再発することがあるかもしれません。
別の病気にかかることもあるでしょう。
でももう絶望はしません。
病気になる前よりも、日々満たされていると感じ、幸福感があるのです。
なぜか。
それは、人がなぜ病気になるのか、いかにしてよくなるのか?
これまで勉強してきたことを極限ともいえる状況で身をもって体験し、
「生きる」ということについて考え直すことができたからだと思います。
このウェブサイト「病気と霊性」では、「霊性」という観点から、
病気とは何か、また治癒とは何か?ということを、自らの経験を通して感じたことを交えながら考え、お伝えしていきます。
今、苦しみのなかにいるあなたに、わたしの感じた希望が少しでも届くよう、心より願っています。
そして、今という瞬間を、今日という一日を、めいっぱい生きられますように。
それでは、まずは「ガイド」よりご案内します。