2021年4月、そのときはまだ判明していなかったものの、初めて病院に行ったときには、すでにステージ4の状態であった。
なんでそんな状態になるまで放っておいたの!?
自分でも思う。
でも、体調が悪いのが常だと、どこからが危険水域かというのが自分でわからない。
常に不定愁訴があって、いつも体のどこかが痛い。体が重い。気が、心が重い。かといって病気ということでもない。よくなるときもある。日々そんな状態の繰り返しのなかで生きていると、どこからが本当にマズい状態なのかが、自分でわからないのだ。
加えて、幼い頃からそのような状態だったので、「痛い」とか「辛い」「疲れた」と親に訴えても「大丈夫」「大げさ」などと言われてしまい、まともに取りあってもらえず、これは何でもないんだ、我慢しなきゃ、と思うクセがついてしまっていた。自分がおかしいんだ、これは大丈夫なんだ。本当は辛いし苦しいのに、そんな風に生きてきた。
病院に行こうと思ったのは、いよいよ動けなくなってきて、鍼灸師をしている先輩に診てもらったところ、すぐに病院に行った方がいい、とアドバイスをいただいたときだった。
この時点ですでに杖をつかないと歩けないほどの状態だったが、まさかがんだとは、まさかまさか背骨中に転移して圧迫骨折しているとは、想像だにしていなかった……。