やはり、がんだった

2021年4月26日。

検査結果を聞きに、クリニックへ。

やはり、乳がんだった。

冷静を装って先生の話を聞いたが、内心血の気が引いていた。

Ki-67という乳がんの増殖能力(増殖スピード)を示す指標があり、20-30%で高値とされているところ、55.53%だった。悪性度を示す他の指標も、3段階のうちグレード3と最悪の数値だった。悪性度が高く、進行スピードも非常に高いということだ。恐ろしすぎる。

この病院は街のクリニックであったため、治療はできず、大きな病院を紹介してもらった。
この辺はどこも乳腺外科は混みあっているらしい。でも今すぐにでも診てもらわないとよくない状況だから、少し遠いけどここはどうですか、と片道1時間以上はかかろうかという病院に行くことになった。

紹介状をもらい、放心状態で街をぶらつきながら、会社へ電話をする。

「明日も休みます」。

申し訳なさとともに、じつはホッとしていた。これで、もう働かなくていいんだ……。
かなり無理している状態だったので、堂々と休む口実ができて解放された気分だ。笑

苦しみと恐怖と開放感に満ちた新たな旅路が始まった。